出会うはずのないふたりが出会った日

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その人は、

わたしに似て皮肉屋で、斜に構えていて、
特に口数が少ないわけでも、見るからに誠実そうな人でもなかったけれど、

なぜか
心が静かで平坦で、海みたいな人だなと思いました。

この人と一緒に居たら大丈夫だと、
私を私らしくのびのびと泳がせてくれると

わたしは全くわからなかったけど、
私の直感だけが知っていたのかも知れません。

30を目前にしたわたしは、友人たちがパタパタと結婚して家庭を築いていく中で、
少し焦っている反面、
ここまできて条件に妥協できないと、どこか自分の市場価値を無視した高い理想を掲げていました。

正直、モテないほうではなかったし、
自分にはまだまだふさわしい人が居るはず。
絶対お金持ちと結婚しよう、と心に決めていました。

10年間も水商売をして狂った金銭感覚が戻せる自信もなかったし、
男性にはお金を出してもらって、養ってもらって、
当然だと思っていました。


そんな行き遅れの三十路女が出会ったのは、
ゲームとアニメをこよなく愛し、IT屋に勤める、細くてひょろっとしたわゆるオタク。
オタクにしてバツイチ。前妻との間には5歳の子供。
それゆえに?なのかかなりの倹約家。

まったくタイプでもなければ、
結婚の条件としても最悪なはずの彼に、
なにより普通に生活していて出会うはずないタイプの人種に
なぜか惹かれてしまった。

いや、待てわたし。
まだ引き返せる。


何度もそう言い聞かせながら、その一方で、
「結婚するときはピンとくるよ」
幸せな結婚をしていった友人たちの言葉が何度も何度も頭をよぎった。

初デートから割り勘にしてくるケチな人間を
わたしが愛せるはずがないと思った。

何より、心から結婚したいと思える人に、
もう出会えないんじゃないかと思っていた。

四六時中彼のことを考えて、
自分が浮かれるくらいの恋愛を、
この歳になって自分がするなんて思っていなかったし、
そう言いながら既に恥ずかしくはあるけれど。

わたしたちは出会って、急速に惹かれあった。

理由はコトバでは言い尽くせない。」というか本人たちもなぜだかわからない。

これは、普通生きていたら絶対に出会うはずのなかったオタクの彼氏と
元キャバ嬢、現負け犬OLの恋愛模様と日々を
柔らかく前向きに、ハッピーに綴っていく日記にする。

今や、結婚するカップルのうち1割弱がどちらか一方(または両方)が
バツイチ、という時代。

わたしたちは優しく穏やかに朗らかに日々生活して、
穏やかな家庭を築きたい。

ふたりの行く末はまだだれも知らない。
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by colzatierra707 | 2014-02-03 23:57 | 結婚までのみちのり
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